「人と話すことが好き」
「人と関わる仕事に就きたい」
「コミュニケーションを取るのが得意」
そんな風に接客業に憧れを抱き、実際に入社したはいいものの、理想と現実のギャップに悩み、仕事を辞めたいと思ったことがあるのではないでしょうか?
- 人と話すのは好きだけど仕事にすると予想以上に大変だった…
- 憧れの接客業に就くことはできたけど、思った以上に裏方の仕事も多くて体力が持たない…
など、実際に働いてみないとわからないこともたくさんありますよね。
実は私も、全国にチェーン展開している企業で接客業を経験していたので、そういった仕事に悩みを抱えている人たちの気持ちが良くわかります。
今回は、そんな私から「接客業をやめたいあなたに向けて、転職を失敗しないための心得」をお伝えします!
そもそも、どうしてあなたは接客を辞めたいの?
まずは、あなたがどうして接客業をやめたいのか、はっきりと自分自身で自覚することが大切です。
なぜなら、新しい転職先を探す際に、また同じような職場環境を選んでしまったら本末転倒ですからね。
下記では、接客業で働く男女の仕事の悩みについてお伝えしますので、共通する部分があるか探してみてください。
体力的に厳しいから?
接客がメインである販売員のお仕事は、お客様対応やレジ打ち、在庫確認、新商品のディスプレイやラッピングなど、売り場にいるときは常に立ちっぱなし。
そのため、慣れないうちは体にかなりの負担がかかり、足がむくみやすくなったり、腰を痛める、靴擦れを起こすなど、体力的にもきついと感じる人も多いでしょう。
また、年齢的な体の負担から、実際に店舗で働くスタッフは20~30代がほとんどで、ある程度経験を積んだら本社などへ移動して、裏方に回るという働き方がほとんど。
販売員として現場で長く続けていくには、かなりの体力とメンタルが必要になってきます。
お客様からのクレームが嫌だから?
お客様と対面で関わることができるからこそ、直接お買い物のお手伝いができたり、実際に喜んでいただける姿を見ることができるところが接客業の最大のメリットであり、やりがいであると考える人は多いはず。
しかし、逆を言えばクレームなどの厳しい言葉にも、その場で誠実に対応しなくてはなりません。
買い物に夢中になってると思いきや、お客様は意外とスタッフの動きを見ています。
商品に対するクレームはもちろん、笑顔がない、あくびをしていた、無視されたなどスタッフの対応に関するクレームが来ることもあるので、お店がオープンしているときは、気を抜くことができません。
また、強い口調や怒鳴り声をあげてクレームを言って来る方もいるので、気持ちやメンタルの面でストレスを感じる場面も多くあります。
毎日数字に追われるから?
年間売り上げはもちろん、月別、日別で売り上げ目標が決まっているところがほとんど。
毎朝朝礼などでその日の予算を確認し、常に予算達成のために行動することが求められます。
そのため、数時間ごとに現段階の売り上げを共有するなど、常に数字を意識しなければならず、何かに追われているというプレッシャーから疲れてしまうこともあります。
土日休みじゃないから?
接客業は、年末年始やお盆、ゴールデンウィークこそ繁忙期。
連休や長期休がないところがほとんどです。
そのため、家族や友人と休みが合わず疎遠になりがちだったり、連休がないため泊りがけの旅行や海外旅行に行くことができないということも。
みんなが休みの時に忙しく働くということで劣等感を抱いてしまったり、大切な人との大切な時間を過ごしたいはずなのに、仕事ばかりしていることが辛く感じてきます。
祝日や祭日も仕事だから?
先ほどと共通するところもありますが、接客業はカレンダー通りに休めるわけではないので、当然祝日や祭日も仕事になります。
逆にそのような忙しい日に自分のシフトが偶然休みになっていると、嬉しい気持ちがありつつも、ほかのスタッフは今頃忙しい中対応しているんだとどうしても仕事のことを思い出してしまいます。
そのため、せっかくの休みですら罪悪感を感じてしまうこともあります。
職場に異性がいないから?
アパレルや雑貨屋、ジュエリーショップなど接客業で働くスタッフは、女性が多く、職場で異性との出会いはほとんどありません。
本社に行けばちらほら男性スタッフもいるものの、店舗で働いていると本社の男性スタッフとの交流はほとんどなく、本社同士の社内恋愛のうわさを聞くばかり。
なかなか出会いがない上に、平日休みで友達と休みも合わないため新しい出会いも広げられないということに悩み、転職を考える人も多いです。
接客を辞めたらどんな仕事に就きたい人が多いの?
接客という仕事を辞めた後に就きたい仕事とはどんな仕事でしょうか。
販売員で経験したことを踏まえ、同じことにならないよう転職するためにチェックしておくポイントをご紹介します!
丸の内のようなところで働きたい
ショッピングモールなど人の出入りが激しく、賑やかな場所にある店舗での販売員として働いていた人が特に憧れる職場環境といえば、丸の内や品川などのオフィス街。
OLに憧れ、接客業とは真逆の事務職への転職を希望する人はとても多いです。
また、お客様対応をしていてなかなか休憩が取れず、やっと夕方にランチの時間・・・という現状から、おしゃれなオフィス街でゆっくりランチをしているOLさんに憧れを抱き、転職候補として人気です。
土日休みの仕事なら何でもいい
何と言っても休みが大事!
家族や友達と予定を合わせられないのが嫌!
という方は、とにかく土日休みの企業に絞って転職先を探しましょう。
土日休みの代表的な職業といえば、公務員や銀行員、メーカーなど。
職種で言えば、営業や事務、経理などがおすすめです。
自分のやりたい仕事をしたい
接客業は好きだけど、他にもやってみたい仕事がある。
小さいことからの夢を諦めきれないという場合は、このタイミングで思い切ってチャレンジしてみることもおすすめです。
例えば、声優になりたい、独立してカフェを開いてみたい、結婚や出産後も続けられる仕事に就きたいなど。
仕事を辞めるタイミングだからこそ、今までやりたくてもできなかったことをやってみるチャンスです。
お給料が高い仕事に就きたい
接客業は休みが少ないわりにお給料が低く、ボーナスも少ない・・・
そんな不満や悩みを持ってはいませんか?
店舗があるとその分テナント料や家賃、人件費などコストもかなりかかります。
そのため、売り上げが多くてもテナント料などの固定費を払わなくてはならないため、なかなか給料も上がりません。
給料を重視して転職したいと考える場合は、ボーナスやインセンティブなどがしっかりしている企業を選ぶのも手です。
接客を辞める前に準備しておくこととは?
接客をやめたいと思ったら、しっかりと辞める準備をしておくことが大切です。
なぜなら、社会のルールというものがあり、企業側としても退職した穴を埋めるための準備が必要だからです。
そのため、辞める前にやっておくべき4つのことについてご紹介します。
辞める前に引き継ぎをしておこう
接客に関わらず、どのお仕事に関してもしっかりと自分が担当していた仕事を後任のスタッフに引き継ぐことが大切です。
後任のフタッフが決まっていない場合、自分が辞めても対応できるように、何人かのスタッフにも伝えておいたり、マニュアルを作って渡しておくとスムーズです。
せっかく教えてもらった仕事なので、引き継ぐことなくそのままやめるということがないよう、注意しましょう。
仕事に通いながら転職活動しよう
接客の仕事を辞めたいと思っているなら、1番おすすめなのは仕事に通いながら休日に転職活動をすることです。
なぜなら、会社を辞めた翌々月からはお給料が振り込まれないため、貯金を削りながら転職活動をすることになります。
なので、少し大変かもしれませんが、今の仕事を続けながら誰にもバレずにこっそり面接を受け、新しい職場を決めておくことをおすすめします。
バレてしまうと、「◯◯さんが仕事やめるって・・・」などすぐに噂が広まり、辞めにくい雰囲気を作ってしまうことになります。
仲のいい部下や同僚などに転職活動の話をしたくなるかもしれませんが、ここはぐっと我慢してください。
溜まってた有給を全部使おう
入社して6ヶ月以上働いた場合、有給がもらえているはずです。
せっかくの有給なので、やめる前にずべて消化してしまいましょう。
上司に退職の意思を伝えた時に、有給をいつから消化するか話し合うことになると思います。
ただ、上司から何も言われないようだったら、そのままにせずきちんと自分から申し出ましょう。
離職票の届け出をしっかり出そう
こちらも退職の意思が決まり、上司に報告した際に離職票についても確認しておきましょう。
白い封筒に大きな文字で「退職願い」などと書いた封筒を突きつけるシーンをドラマでみることもありますが、実際記入する離職票は企業ごとに提出方法が異なる場合もあります。
なので、自分の勤めている会社がどのような提出方法なのかきちんと確認してから出すことが大切です。