専門学校を卒業してから、8年間パン屋の正社員として務めていた経験がある歳28歳の女性です。
小さい頃からパンを作ることが大好きで、その頃からパン屋になるということは私の夢でした。
そんな思いから、高校を卒業した後は、パン職人になるための専門学校へ通うことに…。
その後、新卒で入社したパン屋で、正社員として働けることが決まったときは、本当に嬉しかったことを今でも覚えています。
しかし、夢が叶って実際に正社員としてパン屋で働いたところ、予想以上に毎日の早朝出勤が辛かったことや、
人間関係がうまくいかなかったことなどを理由に、退職してしまいました。
そのため、同じようにパン屋の正社員を辞めたいと考える人の気持ちが良くわかります。
この記事を読んでいるあなたも、そんな風に一度はやめたいと思ったことがあるのではないでしょうか?
なぜなら、私だけではなく、当時同じように専門学校から念願のパン屋に就職した同僚も、
「朝が早すぎて辛い。」「給料に不満がある!」など、仕事に対して悩みを抱えている人がたくさんいましたからね。
今回は、そんな「パン屋の正社員(パン職人)を辞めたいけど、なかなか辞められないというあなたに向けて、スムーズに辞めるためのアドバイスをお伝えします。
また、転職で失敗しないための心得についてもご紹介するので、じっくり読んで見てくださいね!
では、早速ですがまいりましょう。
そもそもあなたはどうしてパン屋の正社員を辞めたいの?
まずは、あなたがどうして正社員としてパン屋で働くことを辞めたいのか、しっかりと自覚しておくことが大切です。
なぜなら、辞めたい理由を明確にしておくことで、次に仕事を探すときに、また同じような職場環境や労働環境を選ばないようにするための基準や条件を自覚することができるからです。
下記では、実際に正社員としてパン屋で働く人が抱える悩みについてお伝えしますので、共通する部分があるかチェックして見ましょう。
とにかく朝が早すぎるので辞めたい
パン屋で働くと、お店によっては朝4時起きで出勤しなければならないという生活が待っています。
パン屋の朝は、ものすごく早いのです。
というのも、お店で一からパンを作っている場合、粉から発酵、焼き上がりまで3時間~5時間以上かかることもあります。
早朝出勤をしなくてはならないとなると、必然的に早寝早起きをしなくてはなりません。
生活リズムが整っていいことだと思いきや、次の日も朝が早すぎるということから友達と飲みに行くことをためらってしまったり、自分のプライベートのリズムが狂ってしまうことも多いです。
さらに、子供のいる家庭だと、朝早くから出勤しなくてはならないとなるとなかなかお弁当を作ってあげられなかったり、
学校へ行く見送りができなかったりと、家族との時間もすれ違いが多くなってしまう傾向にあります。
人間関係での悩みが原因で辞めたい
パン屋に勤めるパン職人に限らず、職人気質の人は頑固で気難しい性格の人も多いことが特徴として挙げられます。
そのため、同じ職場内の職人同士も、チームワークがいい職場もあれば、ギスギスしていてなかなかコミュニケーションが取りにくい職場もあります。
幼い頃からの憧れから、パン屋の道に進むことができたものの、職場内の人間関係が原因で仕事を続けられなくなってしまったり、
大好きだったはずのパン屋の仕事が好きではなくなったりしてしまうということもあるので、人間関係の悩みは仕事をする上で大きな問題になっていることでしょう。
お客さんに飽きさせない工夫をすることに限界を感じる
パン屋に行くと常に新作のパンや、季節にあったパンなど、バリエーション豊富でお客さんを飽きさせない工夫がされています。
そのため、かなりの頻度で新作を考えなければなりません。
新しいアイディアを考えることが好きな人はともかく、長年勤めていてマンネリ化してしまっていたり、創造することが苦手にとっては、
毎回新作を考えなくてはならないということを苦痛に感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
パン屋の正社員を辞めた人のリアルな声とは
では次に、正社員としてパン屋で働くことを辞めたいと考えている、現役パン職人の、生の声をご紹介します。
下記では、8人の本音をお伝えしますので、自分にも共通する部分があるか考えて見ましょう。
薄利多売すぎて売れるほどしんどい…
「パンは作るのにとても手間がかかるわりに、1つあたりの値段がとても安いです。
そのため、どんなに人気が出てパンが売れたとしても、売れれば売れるだけ忙しくなります。
もちろん、たくさんの方に食べていただけて嬉しいという気持ちはもちろんあるものの、心の中ではどこか苦しいと感じてしまっている自分がいます…」
「好きで始めた仕事ですが、作っても作っても大きな売り上げにはならないことに関しては、仕事のモチベーションを保つことが難しいと感じることがあります。
パン屋の性質上、しょうがないことではありますが、いつも何かに追われている感覚がしてしまっていて、キツイと感じる時があります。」
給料に対する不満…
「お店を営業している時間以外にも、準備や仕込みでかなり残業がありますが、売上がすごく多いわけでもないため全てサービス残業です。
残業代が出るならまだしも、このままサービス残業から変わらないのであれば転職しようと考えています。」
「朝は早いし、体力もかなり必要できつい仕事だと思いますが、とにかく給料が低いです。
覚悟して入りましたが、実際に働いてみると予想以上に生活が厳しくて辛いです。」
人間関係の面での居心地の悪さ
「とにかく職人として仕事歴が長い人ほど頑固で、自分のやり方を変えようとしません。
さらに、自分が全部やりたいと思ってしまうこだわりの強いタイプが多いため、新人が育たず、せっかく入社してきても辞めてしまうことがほとんどです。」
「新人や若手社員に向かって暴言やパワハラをしているベテラン社員がいて、お店の雰囲気は常に最悪でした…
仕事関係ももちろん重要ですが、一番は人だと実感しました。」
ITリテラシーが低すぎる
「ほとんどパソコンを使うことがないので、ITに弱い人が多いです。
そのため、SNSを使ったマーケティングや集客など全くできていないのでもったいないと思います。」
「レジも全て手打ちだし、売り上げ管理も手書きなので、いろいろな面で効率が悪いと感じます。」
パン屋の正社員を辞めたいと思ったら準備しておくべきことは?
正社員としてパン屋で働くことを辞めたいという理由がより明確になったところで、実際にやめようと思っているあなたがとるべき行動についてお伝えしていきます!
参考にすることで、あなたがパン屋の仕事を辞めたり、転職する時の手助けになるはずです。
辞めると決めたら意思を貫き、きっぱりと伝えよう
辞めることを伝えるのって、かなり勇気が入りますよね。
さらに、退職の意思を伝えると、ほぼ100%の確率で引き止められることと思います。
責任感のあるあなたは、頼られると自分を犠牲にしてでも頑張ってしまうということはありませんか?
人のために頑張ることは、もちろん素敵なことです。
しかし、それ以上に何よりも大切なのは自分自身。
あなた自身が幸せでないと、お客様を幸せにすることはできません。
自分が苦しい思いをしてまで続けて、体調を崩したり、家庭環境が悪くなってしまっていては、本末転倒なのです。
「辞める権利」というのは、実は法律で定められています。
そのため、きちんと連絡を入れさえすれば、たとえ会社側に引き止められたり、辞めることを受け入れられなかったとしても、退職することができます。
ただし、引き止められて心が揺れるということは、よくあること。
それでも最初にしっかりと意思を固めておき、ブレることなく突き通すことが大切です。
仕事を辞める2ヶ月以上前には申告しよう
通常、仕事を退職しようと思ったら、最低1ヶ月前に申告することが一般的です。
しかし、正社員としてパン屋で働いている場合は、一人掛けるだけでお店にかなりのダメージになります。
そのため、余裕を持って2ヶ月以上前には申告しておくことをおすすめします。
パン屋で身につけた強みを、生かした仕事に転職しよう
パン屋として働くことで、重労働に対する体力はもちろん、仕事に取り組む際の集中力や正確さなど、様々なスキルや強みが身についていると思います。
パン屋をやめたら何をしたらいいかわからない。
他に雇ってくれる企業もないと思う。
など、不安な気持ちもあるかもしれませんが、あなたにはたくさんの強みやスキルがあります。
ぜひ、その強みを生かして、楽しく生き生きと働ける職場を転職先に選びましょう。