つい先日まで、鳶の仕事をしていた31歳の男性です。
得意なことや特別なスキルもなく、高卒で学歴もなかったので鳶職を選びました。
しかし、実際に働いてみると想像以上にキツく、結果的に退職してしまいました。
正直なところ、今はやっと解放された…という気持ちでいっぱいです。
そんな経験から、同じように鳶職を辞めたいと考える人の気持ちは良くわかります。
実際に、この記事を読んでいるあなたも、一度は辞めたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
なぜなら、私だけではなく、当時一緒に務めていた同僚も「仕事がキツすぎて辞めたい…」「働き方に不満がある!と、仕事に対して悩みを抱えている人がたくさんいましたからね。
今回は、そんな「鳶職を辞めたいけどなかなか辞められない」というあなたに向けて、スムーズに辞めるためのアドバイスをお伝えします。
また、転職で失敗しないための心得についてもご紹介するので、じっくり読んで見てください。
では、早速ですがまいりましょう。
そもそも、あなたはどうして鳶を辞めたいの?
まずは、あなたがどうして鳶を辞めたいのか、しっかりと自覚しておくことが大切です。
なぜなら、辞めたい理由を明確にしておくことで、次に仕事を探すときに、また同じような職場環境や労働環境を選ばないようにするための基準や条件を知ることができるからです。
下記では、実際に鳶職として働く多くの人が抱える悩みについてお伝えしますので、共通する部分があるかチェックして見ましょう。
暴言やパワハラがひどいから辞めたい
完全に男性社会のため、言葉遣いや人使いが荒い職場環境がほとんどです。
そのため、ひどいところだと暴言やパワハラが日常化しているところも多いのが実際のところ。
暴力やいじめを目にしたり、実際に自分自身も被害を受けたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
そういったことから、かなりのストレスを感じて、仕事を辞めたいという考えに至ってしまうことは良くあることです。
仕事内容や、働いている人的にどうしても体力に自信がある人や、プライドを持って働いている人が多いため、仕方がない部分も多少はあるものの、
それが原因で自分が体を壊したり、ストレスを抱えてしまうようであれば、無理して仕事を続ける必要はありません。
給料が上がらないから辞めたい
鳶の仕事は、体力的にも精神的にもかなりきつい仕事です。
それにもかかわらず、給料が低い、なかなか昇給しないということはよくあります。
仕事内容に給料が見合ってないことから、モチベーションが上がらなかったり、このまま続けたとしても将来的な希望も見えないと、転職を希望する人も多いです。
人間関係がうまくいかないので辞めたい
社長や先輩、同僚など、チームワークも大切な鳶の仕事で、人間関係がうまくいかないということは、仕事が嫌になる大きな原因です。
そのため、たとえチームでは仲が良かったとしても、1人でも関係が悪い人がいるだけで、職場の雰囲気が悪くなるという場合も多いです。
たとえば、先輩と仲のいい自分に嫉妬した同僚が嫌味や悪口を常日頃から行ってきたり、社長から自分だけ嫌われているような気がするなど、様々なパターンがあると思います。
たとえ仕事に不満がなかったとしても、人間関係に不満があったらかなりキツイ環境で働かなくてはいけなくなるので、職場での人間関係はとても大事です。
鳶職を辞めたい人の本音(体験談)を紹介
鳶の仕事を辞めたい理由を再確認したところで、実際に上記のような理由から仕事をやめた人の体験談についてお伝えします。
リアルな声を、ぜひ自分と照らし合わせて考えてみるきっかけにして見てくださいね!
Aさんの体験談
高卒で鳶の仕事に就きましたが、若かったこともあり、入った当初から先輩たちからかなりなめられている感じでした。
しかし、一生懸命働いているうちに可愛がってもらえるようになり、仕事自体もいろいろ覚え、徐々に楽しいと思えるようになりました。
そんな中、自分より1年先に入った1つ上の先輩が、自分が可愛がられている様子が気に入らなかったらしく、嫌味を言ってきたり、いじめまがいなことをしてくるようになりました。
関わってもいいことはないと思い、気にせず仕事をしていましたが、相手にされなかったことが余計に気に障ったのか、嫌がらせは徐々にエスカレート。
自分のミスをなすりつけてきたり、先輩に悪い噂を流してきたりと、どんどん職場内での居心地が悪くなっていきました。
先輩たちに弁解しても話を聞いてもらえず、結局今のままでは働きにくいと退職することに。
かなり悔しい思いをしたので、絶対に元の職場よりも条件がよく、働きやすい環境に転職しようと考えています。
鳶職を辞めたらどんな仕事に就きやすい?
鳶職で身につけた体力やコミュニケーション能力、ものづくりに対する集中力などを生かせる仕事にはどんなものがあるのでしょう。
また、逆に鳶職で嫌だった部分を、次の職場の環境や条件に選ばないようにするためにはどの仕事についたらいいのでしょうか。
ここでは、鳶職を辞めたいと思っている人が、実際にやめた後についている仕事や、就きたいと思っている仕事についてご紹介します。
ぜひ、転職する際の参考にして見てください。
トラック運転手・引越し業・運送業に就きたい
鳶職として働いている場合、デスクワークよりも体を使った仕事の方が向いているという人は多いです。
実際に、体力に自信がある、デスクワークは苦痛と感じるという人も多いのではないかと思います。
そのため、トラックの運転手や、引越し業など、体を動かす仕事がオススメです。
特に、今まで鳶職で働いてみて、人間関係に疲れてしまったという思いがあれば、ドライバーや引越し業は、
そこまでたくさんの人と関わるわけではないので、あなたにとって働きやすい環境である可能性が高いです。
建設現場の管理の仕事に就きたい
今まで現場で働いていた分、現場の気持ちがわかるということはあなたの強みになります。
建設業で現場を仕切ったり、管理をしている人の中には、現場で働く人の気持ちがわかっていない、無理な要求をしすぎなどと、いざこざが生まれてしまうこともあります。
そう言った意味で、現場の雰囲気や大変さをわかっているということは、作業をスムーズに進めることができるキーマンの役割を果たせるということもあります。
営業職に就きたい
今まで自分の頑張りが、給料や成果に目に見えてわかることがなかった分、すぐに結果としてわかる営業職は、やりがいを感じることができるのでおすすめです。
特に、インセンティブといって、自分が頑張れば頑張るほど給料に反映されるような会社であれば、仕事のモチベーションも上がり、ゲーム感覚でお給料をあげることができるのではないかと思います。
鳶職で身につけたコミュニケーション能力を生かすという意味では、営業職も向いていることでしょう。
鳶職を辞めたいと思ったら、準備しておくべきこと
鳶職を辞めたい理由が明確になったところで、実際にやめようと思っているあなたが取るべき行動についてお伝えしていきます!
参考にすることで、あなたが鳶職を辞めるときの手助けになることでしょう。
辞めると決めたら意思を貫き、きっぱりと伝える
辞めることを伝えるのって、かなり勇気が入りますよね。
さらに、退職の意思を伝えると、ほぼ100%の割合で引き止められることと思います。
その上、厳しい人が多い鳶の世界では、辞めるなんて甘え、3年働いてから文句を言えなど、様々な言葉で追い込まれることもあるでしょう。
しかし、その言葉に負けてしまい、せっかく勇気を出して辞めることを伝えたにもかかわらず、辞められない状況に陥ってしまい、ズルズル働いてしまうなんてことには絶対になりたくないですよね。
ですが、安心してください。
民法第627条によって「辞める権利」というものが、定められています。
そのため、どんなに会社側に引き止められたり、辞めることを受け入れてもらえなかったとしても、きちんと連絡を入れさえすれば、退職することができるのです。
周りから何を言われようが、就業規則よりも法律の方が重要なので、辞めてしまって問題ありません。
ただし、引き止められて心が揺れるということは良くあること。
それでも最初にしっかりと意思を固めておき、ブレることなく貫き通すことが大切です。
仕事をしながら転職活動を始めてしまう
本気で辞めるという意思を証明するためにも、今の仕事をしながら次の転職先のための転職活動を始めてしまうこともひとつの手です。
今の環境に不満がある、辞めたい気持ちがあるのにダラダラ続けてしまいそうだと思ったら、
求人情報を見たり、転職サイトに登録してみるだけでも、新しい環境への気持ちが高まり、退職するための行動に移せるはずです。