「車を運転するのが好き」
「少人数の空間で人と話すのが好き」
「歩合制の仕事をして、給料アップを狙いたい」
そのような憧れから、タクシー運転手の仕事についた人は多いのではないかと思います。
しかし、実際に働いてみると、自分の思い描いていたタクシー運転手の仕事とのギャップや、予想以上の過酷さに「実は転職したいと考えている・・・」「仕事をしている中で辛いことも多く、ストレスの限界を感じているので辞めたい・・・」などと考える人も少なくはありません。
実際に私自身も、タクシー運転手として働いていた経験があるので、タクシードライバーとして働く苦労や悩みを抱える人の気持ちが良くわかります。
今回は、そんな私からタクシー運転手を辞めたいあなたに向けて、転職で失敗しないための心得をお伝えします!
ぜひ参考にして、できるだけストレスがかからず、少しでも楽しく仕事にのぞめる働き方を実現させましょう。
そもそも、どうしてタクシー運転手を辞めたいの?
まずは、あなた自身がどうしてタクシードライバーの仕事をやめたいのか、はっきりと自覚することが大切です。
なぜなら、新しい転職先を探すときに、また同じような職場環境を選んでしまったら本末転倒ですからね。
下記では、実際にタクシードライバーとして働く多くの人が抱える悩みについてお伝えしますので、共通する部分があるか探してみましょう。
不規則な勤務体系と長時間労働が辛いので辞めたい
タクシー運転手の勤務体系は一般的な職業とは違って独特です。
というのも、1日の勤務時間は15~20時間程度とかなり長時間である上に、出勤と休みを交互に繰り返す、「隔勤」と呼ばれる働き方が多いです。
もちろん勤務中はずっとお客様を載せているわけではなく、休憩時間も入りますが、車内で仮眠をとったり、ご飯を食べることもあったりと、なかなか仕事モードが抜けず、休憩中も完全に気が休まるということはないかもしれません。
また、夜中や早朝の交通機関が動いていない時間帯に利用する人も多いため、生活リズムが狂ってしまい、自律神経が乱れることから、ストレスを感じたり体に負担がかかっていると考えている人が多い仕事でもあります。
アクシデントに巻き込まれる可能性があるので辞めたい
タクシー運転手は、ご年配の方や若い女性など様々なお客様を乗せて走ります。
中には、酔っ払って車内で迷惑をかける人、機嫌が悪く怒鳴ったり暴力を振るうような人が、お客様として乗車することもあるのが実際のところ。
また、時々話題になるようなタクシー運転手に対して刃物を突きつけたり、お金を払わずに逃げてしまうなど、犯罪や事件に巻き込まれるという可能性もゼロではありません。
最近は、安全に営業できるよう、車内にドライブレコーダーを搭載していたり、様々な工夫と対策が取られているので、そういったことに巻き込まれる心配も少なくなってきているとは思いますが、一度嫌な経験をするとそれがトラウマになり、お客様を乗せることが怖いと感じてしまうこともあります。
家族や友人など大切な人との時間が作れないので辞めたい
先ほどお伝えしたように、タクシー運転手の働き方は、長時間労働かつ不規則な勤務形態。
そのため、家に帰っても家族は仕事や学校に行っていてほとんど顔を合わせる時間すらなかったり、旅行など長期で出かけるということはなかなか厳しいです。
そのような働き方のせいで、家族との時間が作れず、家庭内が険悪なムードになってしまう前に転職したいと考える人は多いのではないでしょうか。
タクシー運転手を辞めたらどんな仕事に就きたい人が多いの?
タクシー運転手を辞めたいと言っても、ほかにどんな仕事があるのかわからないし、どんな仕事についたらいいのか想像もつかない・・・
そもそもタクシー運転手を辞めたら雇ってくれるところもないのでは?
そんな風に不安な気持ちを抱えていることと思いますが、安心してください。
世の中には、あなたが思っている何倍もの仕事があります。
ここでは、タクシードライバーにはなかった魅力のある仕事や、今までのスキルを活かせるオススメの転職先をご紹介します!
給料はそこまで高くなくていいので、きちんと休みの取れる仕事に就きたい
タクシー運転手として働く人は、長時間勤務や夜勤労働、歩合制などから一般的な企業で働く同年代の人よりも給料は多くもらっているということが多いです。
しかし、その分休みが本当に少なく、常に仕事モードになってはいませんか?
そう言った理由から、今より少し給料は下がってもいいので、とにかくしっかり休みが取れる仕事に就きたい、もしくは規則正しい生活が送れる夜勤のない仕事に就きたいと考える人が多いのが実際のところです。
タクシードライバーで身につけたスキルを活かせる仕事がしたい
タクシーの運転手として身につけた強みになるスキルとして、
- コミュニケーション能力
- 地理や土地など交通情報に詳しい
- 運転技術
などが挙げられます。
そのような強みを活かせる仕事としておすすめなのが、営業職や配達など、人と直接会う仕事や、得意な運転を活かせる仕事。
転職先の面接でも、そのようなアプローチをすることで受かりやすくなるでしょう。
転職したいけどタクシー運転手は続けたい
中には、今の働き方はストレスやプレッシャーで辛いと思って入るものの、タクシー運転手という仕事自体はとても好きでなんとかして続けたいという人もいると思います。
その場合、すでに経験を積んでいる人であれば、個人タクシーとして独立するという手もあります。
個人経営となると全てが自己責任なので、その分別の意味で大変なことはあるかもしれませんが、やりがいがありオリジナリティを発揮したタクシー会社を作ることも可能です。
タクシー運転手を辞めるために準備しておくことは?
タクシー運転手を辞めたいと思ったら、いきなり辞めず、事前に準備しておくことが大切です。
というのも、社会のルールというものがあるので、企業によって退職を希望するどのくらい前に退職の意思を伝える、もしくは退職届を出すということが決まっていることがほとんど。
下記では、あなたがタクシー運転手を止める前にしておくべき4つのことについてご紹介します。
ぜひ、チェックして今からしっかりと準備を進めておきましょう。
辞めるタイミングを考えておく
まずは、いつまでに仕事を辞めるのか目安だけでも事前にしっかり考えておきます。
タクシー会社では、年間を通して採用活動をおこなっているところも多いため、そこまで辞める時期について深く悩まなくても大丈夫です。
本当に辛い、転職したいと考えているのであれば、自分の体を壊したり、限界がきてしまう前にしっかり退職のタイミングを考えておきましょう。
働きながら転職活動をする
勤務形態が不規則なので、実際のところ働きながら転職活動を行うことは、難しいこともあるかもしれません。
しかし、仕事を辞めた翌々月からはお給料が振り込まれなくなるため、貯金を切り崩しながら生活していくことになります。
貯金に余裕がある人や、一度仕事を辞めて何もしない時期を過ごしたい、自分のためにたっぷり時間を使って休みたいという人以外は、働きながら転職活動をすることをおすすめします。
溜まっていた有給を消化しよう
退職する前に必ず確認しておくべきことが、有給について。
自分の有給がどのくらい残っているのか、またいつから有給を消化することができるのか、しっかりと確認しておきましょう。
6ヶ月以上働いた場合、10日以上の有給がもらえているはずです。
中には、自分から申し出ないと有給を消化できないまま退職という流れになってしまうところもあるようなので、少し言いにくいと感じる人もいるかもしれませんが、勇気を持って聞いておくことをおすすめします。
離職票の届け出を出そう
これは、実際に仕事を辞めた後の話になりますが、仕事を辞めると退職後に離職票が送られてきます。
この離職票は、転職・再就職する際にとても大切な書類になりますので、万が一もらえないということがあれば、必ず問い合わせましょう。
仕事を辞めた後、決まられた期間内にハローワークへ行き、離職票を提出してから転職活動を始め、新しい職場が決まった上で条件を満たしていれば、国から再就職手当を受け取ることもできます。