「上司がいつも下品な言葉や下ネタでからかってくる・・・」
「仕事中にも関わらず見えないところで体を触られる・・・」
「出張先で性的被害を受けてしまったものの誰にも相談できない・・・」
そんな辛い気持を抱えて、本記事までたどり着いたのだと思います。
セクハラをされても、断って当事者や職場内の関係が悪くなるのが怖いから断れないという方がほとんどだと思います。
しかし、そのまま我慢していても、セクハラはもちろん、あなたが感じた嫌悪感や辛い気持ちははきっとなくならないことでしょう。
では、これからどうすべきなのか、苦しい思いを抱えているあなたが今すべきことについてお伝えします。
くれぐれも、我慢し続けて自分を余計辛い状況に晒さないようにしてくださいね!
あなたは何も悪くないのです。
一人で抱えて我慢することはありません。
辛い思いをした分、まずは誰よりも自分自身が自分のことを1番に大切にしてあげましょう。
自分が少しでも嫌だと思ったら、それはセクハラ!
厚生労働省では、男女雇用機会均等法で、セクハラの定義を以下のようにまとめています。
「職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否するなどの対応により解雇、降格、減給などの不利益を受けること」
「性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に悪影響が生じること」
職場とは、会社内だけではなく、取引先や移動中の車内、出張先のホテルなども含まれます。
では、具体的にどのようなことがセクハラに当たるのか具体的に見ていきましょう。
下品な言葉、下ネタでからかわれた
下品な言葉や下ネタはもちろん、彼氏、彼女との関係を執拗以上に聞いてきたり、自分が言われて不快な気持ちになったら、それはセクハラです。
一見冗談で言っているように見えても、何度も言われたり、一度でも言われて嫌な気持ちになったら、
「こんな職場でずっと働くのはきつい」
「上司のセクハラが辛くて辞めたい」
と思う人は多いです。
また、言葉だけではなく、パソコンのデスクトップにわざと性的な画像を表示して見せてきたり、個人的に性的な写真を送りつけてくるということもセクハラです。
さりげなく体を触られた
仕事中にも関わらず、ボディタッチが激しい、周りの社員には見えないところで体を触ってくるというようなセクハラに悩んでいる人も多いです。
車内以外でも、飲み会の席で抱きついたり、太ももや腕を触ってきたりということも、酔った勢いとはいえ立派なセクハラ。
盛り上がっている雰囲気を壊したくないからと我慢してしまうこともあるとは思いますが、我慢しなくていいところです。
万が一飲み会の席でセクハラまがいなことをされそうになったら、トイレに立つなどなんとかしてその場から逃げてください。
性的被害を受けた
妻子持ち既婚の上司と二人で出張へ行った際、夜宿泊先のホテルで上司が部屋に入ってきた。
体を触られたものの、断って関係が悪化することを恐れ、断りきれず体の関係を持ってしまった。
など、信頼していた上司や仲のいい同僚から性的被害を受けてしまうパターンは、実はかなり多いです。
信頼しているから、仲がいいからということから断りにくいのを理由に迫ってくることは、本当に許されないことです。
心の傷、体の傷はそう簡単には癒えません。
セクハラを断れない理由って何があるの?
セクハラをされても、嫌だ、やめてほしいと言えない人は多いです。
その理由として最も多いのは、関係の悪化を恐れて断れないというもの。
- 立場が上の人だから逆らえない
- 断って逆上されたりしたらと考えると怖くて断れない
- ずっと相談に乗ってもらっていたから断れない
- 信頼していた人だから断れない
- 社内の空気まで悪くなったら嫌だから断れない
などと、相手のこと職場の関係を1番に考えてしまうと、自分が黙って我慢していれば・・・と思ってしまいがちです。
また、断ったり逆らったりすると降格や減給するなどと脅してきて断れないという場合もあります。
どちらにしても、相手の思うままでいるとセクハラ被害はなくならないどころか、常習化してしまう可能性もあります。
では、そのような被害にあってしまったらどうすればいいのかということについてお伝えします。
セクハラをされた時にすべきこと
誰にも言えない、言いたくないという気持ちは十分にわかりますが、勇気を持って行動しないと現状は変わりません。
セクハラをされてほんとはもう仕事に行きたくない、セクハラが辛くて退職したい、という気持ちがあったら、まずは一歩、できることから行動していきましょう。
人事部や上層部に相談する
まず第一にすべきことは相談です。
本当は誰にも言えない、言いたくないけど、この気持ちを一人で抱えるのは辛いですよね。
話しやすい、仲のいい同性の同僚に相談したくなることもあるとは思います。
しかし、そのまま噂として広まってしまったり、なぜ断らなかったのかと責められてさらに辛い気持ちになってしまうこともあります。
そのため、相談する場合は、社内の相談窓口や人事部、上層部の人に伝えるのがベストです。
きちんとプライバシーを守りつつ、対応してくれることでしょう。
それでも対応してくれない場合は、厚生労働省のホームページから、都道県の労働局に相談することもできます。
きちんと相談にのってくれ、トラブル解決のために動いてくれることでしょう。
証拠を残す
もしも、頻繁にセクハラ発言をされるようであったら、スマホのボイスレコーダーのアプリなどを使って、セクハラ発言を録音しておきましょう。
録音が難しければ、専用のノートに日付や時間、言われたこと、されたことを事細かに記録して、証拠として残しておきます。
この証拠があることで、退職や転職、万が一訴えるなどということになったときにもとても重要な証拠になります。
書きたくない、思い出したくないという気持ちは十分にわかりますが、この証拠がのちにあなたを守ることにも繋がります。
そのため、今は辛いことと思いますが、必ず記録しておくことをおすすめします。
病院でケアをする
セクハラ被害に会うと、かなりの精神的苦痛、身体的苦痛を受けます。
そのため、精神的に参ってしまったり、うつ病に近い状態になってしまうこともあります。
我慢して一人で苦しまずに、辛いと思ったら一度病院へいきましょう。
また、性的被害に遭った場合は、妊娠を防ぐため必ず72時間以内に病院へ行き、診断を受けてください。
怖くて行きたくない、きっと妊娠はしてないはず・・・
などと病院に行かず、万が一のことがあったら大変です。
セクハラに耐えられなくて退職したい
セクハラ被害について相談したり、同じことが起こらないよう対応してもらったとしても、簡単に忘れることはできませんよね。
一度社内でセクハラをされると、もうここで働きたくない、職場の人の顔も見たくない、退職したいと考えるのは当たり前のことです。
辛い思いを一人で抱え続けるよりも、自分のことを第一に考え、勇気を持って退職・転職することも1つの手です。
退職・転職を希望するときに確認すべきこと
退職の理由が自己都合か会社都合かで、雇用保険失業給付の最大期間が異なります。
自己都合の場合150日、会社都合の場合は330日とかなり変わってきます。
セクハラが原因で退職する場合、会社都合での退職ということで、言いにくいかもしれませんが正直に、起こったことを話しましょう。
しかし、会社側は助成金や信用維持のために、「会社都合」での退職を渋ることがあります。
そのときに提示すべきなのがセクハラをされたという証拠です。
先ほどお伝えしたように、ボイスレコーダーに録音しておいたり、ノートにまとめておくことが重要な証拠になってきます。
また、万が一セクハラ被害に遭っていることを見たり知っている別の社員がいればその証言も立派な証拠になります。